みはるんのぽれぽれライフ

日常のこと、趣味のウクレレのことなどのんびり綴っていきます

事業所のかりんとう。

今日もかりんとうが置いてある。味噌味はぜひ。海苔味もこの前食べて美味しかったから買おう。着々と新商品の開発も進めてるみたい。また来たら買うね。応援してるよ、後輩たち。日曜の朝、近所の農産物直売所で野菜や果物と一緒に事業所のお菓子を買って帰る私。


今から10年ほど前の話になりますが、私は社会福祉事業所に通所していました。長いこと鬱の症状に悩まされ、バイトさえもハードルが高くてあきらめ気味。それでも本当は働きたい気持ちを主治医に相談したところ事業所を勧められ、通うことになりました。
途中で調子を崩して休んだ期間もありましたが、のべ3年間ほどお世話になった後、就職し卒業しました。
その中で最後の2年間ほど焼き菓子作りに携わり、慣れてきたところで職員の方の助言を受けながら新商品の開発もさせていただきました。当時作っていたお菓子はカステラを筆頭にシフォンケーキやクラッカー、バナナケーキ、クッキーなどありましたが、カステラに次ぐ主力商品がかりんとうでした。油で揚げずにガスオーブンで焼いて作る、ヘルシーさが売りの商品です。当時は味の種類がまだ2種類ほどで、売り上げも芳しくなく、何とかテコ入れをということで、新しい味を考えることになりました。
あれこれ考えましたが、ふっと頭に「味噌味」のアイデアが下りてきました。20代の頃に初めて勤めた会社で、味噌せんべいを作っていたのを思い出したのです。その、味噌の甘じょっぱい味が頭の片隅に残っていました。さっそく事業所の職員さんたちに話すと、かりんとうには白ゴマも入っているし、和風の味でいいかもしれないと賛成してくれました。
材料の配合を変えながら何種類かの試作品を作り、事業所の職員と利用者の皆さんにそれぞれを食べ比べてもらって、一番好評だったものを商品化することになりました。その後、かりんとうの形状を変えたりパッケージを変えたりして、私の卒業した現在でも味噌かりんとうは作り続けられています。通常なら歩行者天国やバザーなどで販売するところですが、このコロナ禍でイベントがことごとくなくなり、お菓子を置いてもらえる場所を探すのも大変なようです。うちの近所の農産物直売所で売っているのを見つけた時には心底ほっとしました。

そんなわけで、事業所のかりんとうを見つけると、買わずにはいられない私なのでした。味噌味は特に。

 

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手前が、私の発案の味噌かりんとう。奥は海苔味。